【出張講座】マーケティングの本質

出張講座でマーケティングの本質について説明したパートを一部抜粋してお届けします。
※講座中にお話しした内容をそのまま文字起こししております。読みづらい部分がありますがご了承ください。

マーケティングの本質

製品やサービスが提供されるまで


このパートでは、マーケティングの基礎的な内容について学んでいただき、今後の皆様のマーケティング活動を改善していくことを目的としています。抽象的な内容ではありますが難しい話ではないので、日々の業務を振返りながら聴いてください。まずは企業の製品やサービスがどのような流れで顧客に提供されるかということを想像していただきたいと思います。こちらのスライドでは左端が企業、反対側の右端が顧客として、その間に色付けされた異なる三つの取引例があります。まず一番上、緑色の取引は物理的に実在するお店などで商品を購入して持ち帰るパターン。次に真ん中の黄色は、ネットで商品を購入後に宅配で受け取るパターンです。お店で購入する場合は、お店を訪問後に商品を探して、店員の説明を受けた上で会計を済ませて、商品を持ち帰るという流れです。これがネットで購入する場合ですと、ウェブサイトにアクセスして商品を探し、商品説明やレビューを参考に購入、決済完了、後日宅配で商品を受け取る流れです。同じネット購入でも、ダウンロード商品を購入する場合は決済後すぐに商品をダウンロードするようなことが可能です。これらの二つの取引は企業対個人(B2C)を想定したものですが、一番下の赤色は企業間取引(B2B)をイメージしてください。この場合は購入にあたって意思決定者が一人ではないので、価格や仕様などの交渉を経て、顧客である企業に適した商品やサービスを提供するということになります。このスライドでお伝えしたいのは、企業と顧客の間にある一連の活動を総称してマーケティングと捉えるということです。

企業と顧客


企業と顧客の間にある一連の活動を総称してマーケティングと捉えると先ほどお伝えしました。具体的な個々のマーケティング活動については、企業の事業内容やビジネスモデルなどによって異なりますので、ここでは詳細には触れません。このパートでは「企業」とは何か、そして「顧客」とは何かという考察を通じてマーケティングの理解に繋げたいと思います。

企業と個人


では、企業とは何かということを考えます。ここでは想像し易くする為に、企業と個人を比較しながら説明を進めます。スライドでは二つの五角形を確認していただけていると思います。左側が企業、右側が個人で、周囲にあるアイコンがそれぞれの特徴を表現しています。企業の特徴として、(1)複数の個人が集まって、(2)個々人が役割を持つ組織として活動し、(3)企業として利益を生み出し、(4)活動を継続し、(5)一つ以上の事業を展開しているということを例として挙げます。一方で個人の場合は、(1)唯一無二の個人が、(2)社会との係りの中で、(3)近しい人とは支え合いながら、(4)限りある一生を、(5)個性を発揮しながら過ごしていると仮定します。個人が自分自身の生き方について考えるように、企業も自社の事業内容について考え、組織として活動する為にはそれを整理する必要があります。企業は製品やサービスを顧客に届けて、その価値を提供することを通じて利益を生み出しているわけですから、自社の事業内容を整理するには顧客を理解することが重要であることは言うまでもありません。

顧客の種類


ここからは顧客とは何かということを考えます。スライドには三種類の顧客が描かれています。一番外側に黄色い四角の大枠があって、その中に赤色の円があり、さらにその中に緑色の最も小さい円があることを確認していただけると思います。黄色い四角は製品やサービスを提供可能な領域です。その中でも企業がターゲットにしている領域が赤色の円です。そのターゲットの一部、実際に製品やサービスを利用してくれているのが緑色の領域です。それぞれの領域に配置されている人について、黄色は潜在的な顧客、赤色は見込み顧客、緑色は既存顧客とも言い換えることができます。企業が想定しているターゲットではなくても製品やサービスを利用してくれるようなことは当然あって、スライドでは黄色い領域にいる緑色の既存顧客がそれを表現しています。このように顧客を分類して、ターゲットを定めて、最終的に顧客の獲得に繋げることができるかどうかは、企業がどれだけ顧客を理解できているかに左右されるところがあります。

顧客の理解


それでは顧客について、どのようなことを理解しておく必要があるのか。先ほどの分類を利用して三種類の顧客について簡単に整理します。下段の黄色が潜在的な顧客。上段の右側が見込み顧客、左側が既存顧客です。既存顧客については既知の情報を分析・活用することが大事です。例えば、(1)何を、(2)いくらで、(3)いつ購入して、(4)購入後の満足はどうか、(5)現在の欲求はどんなことで、(6)今後どのように提供できるかといったことです。一方で見込み顧客については、購入してもらえる確率を高める為に必要な情報を得るように努めることが必要です。例えば、(1)居住地、(2)年齢、(3)家族構成、(4)消費傾向、(5)ネット利用傾向、(6)どのように提供できるかということです。最後に潜在的な顧客についてはもう少し広い視野の話です。地域別特性や人口等の統計情報、売れ筋トレンド、最新の広告や購買行動に係る情報等はターゲットの選定や既存顧客に対するアプローチに役立つかも知れません。企業間取引(B2B)の場合は、企業のキーマン、予算、ニーズ、人事情報等を把握することに時間を割くべきかも知れません。いずれにしても必要な情報を入手・分析して、顧客の獲得に繋げることが重要です。

マーケティングとは:欲求の満足


いよいよマーケティングの本質について考えたいと思います。マーケティングとは何か、ということですが、これはシンプルに「顧客の欲求の満足」ということです。企業のマーケティングは顧客の欲求を知ることに始まり、製品やサービスを通じてその欲求を満たすことをゴールとします。

マーケティングとは:新しい満足を生み出す


顧客の欲求を理解して満足を与えることがマーケティングであると整理しました。ここではもう一つ、企業側から発信して顧客の新しい満足を生み出すこともまたマーケティングであると補足しておきたいと思います。例えば製品やサービスの使い方、価格設定、広告、流通チャネル等に工夫を凝らすことによって顧客自身が新たな欲求に気づき、満足を与えることが可能です。

顧客を創造する


このパートの最後に、顧客を創造するということについて整理しておきたいと思います。スライドをご参照ください。横軸が年度で1から6までの数字が、縦軸は売上でAからFまでのアルファベットが記載されています。売上は色の異なる顧客で構成されており、新規顧客は緑色、既存顧客は長期顧客ほど赤色が濃くなっています。この図のように1年目から6年目まで売上が順調に成長する為には、新規顧客を獲得し続けることと、既存顧客を長期化することの両立が必要であるとお分かりいただけるかと思います。このように顧客を創造することが企業にとっては重要ですが、マーケティングがその大きな役割を担っていることがお分りいただけたのではないでしょうか。